学生時代に毎週のように通った青山のスペインバル「ポコアポコ」。そこで覚えた料理のひとつをご紹介しましょう。
アヒージョは食材が溶け込んだオリーブオイルの旨さを味わう料理だと私は思っていますが、これはマッシュルーム、生ハム、ガーリックの三位一体の旨さが味わえる、簡単なのに絶品な料理です。マッシュルームもおいしいのですが、残ったオリーブオイルをバケットに浸して食べるのが最高で、ワインが進みます。

【マッシュルームと生ハムのアヒージョ】

《材料　2人分》

• ブラウンマッシュルーム1パック（中ぐらいの大きさのものが10個程度）
• 生ハム（ハモンイベリコのスライス）3枚
• ガーリック1片
• オリーブオイル　80ml
• 赤とうがらし1本
• 塩少々
• 薄切りバケット8枚

《作り方》

1. ブラウンマッシュルームの軸を切り、中をくりぬく。スライスされた生ハムを細かくせん切りにし、くりぬいたマッシュルームに詰める。
2. ガーリックは輪切り、赤唐辛子は半分に切って中の種を出しておく。
3. 小さ目のフライパンにガーリック、赤とうがらし、ハモンイベリコ詰めマッシュルームを傘を下にして入れる。オリーブオイルをゆっくりと加えて加熱し、ガーリックの香りをオイルに移しながらマッシュルームに火を入れる。
4. オリーブオイルがグツグツしてきたら弱火にし、オイルをスプーンですくって上にかける。お好みにより、塩で味をととのえる。器にまずマッシュルームを移し、鍋に残ったオリーブオイルを注ぐ。

　

熱せられたオリーブオイルを上からかけることで生ハムのエキスもオリーブオイルに沁み出し、おいしくいただけます。
マッシュルームは出来る限りブラウンをお使いください。ホワイトでもできますが、味と香りがまったく違います。生ハムも出来る限りスペイン製のものを。ハモンイベリコ以上のグレードがおすすめです。辛いもの好きなら、赤唐辛子の種も一緒にいれていただいて結構です。
アヒージョの材料は、マッシュルームもしくは海老が美味しいと思っていますが、海老を使う場合は、出来れば有頭の殻つきの海老にしてください。剥くのが多少面倒ですが、オイルの味が格段に違います。

　

柏原光太郎「台所男子の会」主宰、編集者
1963年東京生まれ。慶應義塾大学を卒業後、出版社に勤務。学生時代から料理に目覚め、会社に入ってからも料理コラム、グルメ本などを担当するとともに、家庭での料理、外食などが趣味となる。結婚後は週末の料理、子供が幼稚園に入ってからは弁当担当となり、小学校入学時以外は毎日作り、SNSなどで発信している。
Facebookページ「台所男子の会」を主宰し、男性の料理作りを応援している。
■「台所男子の会」
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