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オリーブオイルとの出会いはシーザースサラダ

1950年代生まれの私ですが、ひょっとしたら、ハイカラな家に育ったのかもしれません。母親が好んで洋食を作ったからです。朝はパン食でしたし、母はグラタンやコロッケが得意でした。それでも、オリーブオイルには縁がなかった。当時の、いわゆる洋食はバター系で、オリーブオイルなんて出てこないんです。

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食材との組み合わせでオリーブオイルが劇的に変化

衝撃のオリーブオイルデビューは、大学生のときに赤坂東急ホテル(当時)の最上階、フランス料理のゴンドラという店でアルバイトをしていた時です。蝶ネクタイを締めた給仕がシーザースサラダを客の目の前で仕上げるワゴンサービスがありました。
大きな木製のサラダボールを用意し、まずニンニクのすりおろし、それからアンチョビーペースト、ケッパー、卵の黄身、粉チーズ。そこにオリーブオイルを注いでいく。塩を振り、木製の大きなコショウ挽きで仕上げ、最後にレタスを入れて、さっくり混ぜる。味見をさせてもらいましたが、初めての味とパフォーマンスに完全に魅了されてしまいました。その時、私は知ったのです。このオイルは何かと組み合わせることで劇的に変化することを。

 

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