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好みの香りをみつけるヒント<2>

前回の記事、好みの香りをみつけるヒント<1>では、まずは、「グリーンタイプ」(早摘みのオリーブからしぼられている傾向)と、「ライプタイプ」(熟したオリーブからしぼられている傾向)という見方があるというご紹介をしました。

しぼる前のオリーブの状態というのは、なかなか想像がつきにくかったかもしれませんが、今回は、オリーブオイルから直接感じる香りと結び付けて、お話していきたいと思います。

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<グリーンタイプの香りについて>

オリーブオイルの香りを、いろいろなものに例えて表現されているのを目にされたことはないでしょうか。

「グリーン」のタイプのオイルでは、「青い草」、「刈ったばかりの草」、「青いトマト」、「青いバナナ」、「青りんご」、「ハーブ」、「オリーブの葉」などが表現に使われたりします。日本ではあまり触れることが少ない、「青いアーモンド」、「アーティチョーク」、なども。

いかにも青々しい植物が想像できますね。
グリーンタイプといっても、同じ香りなのではなく、同じく早摘みのオリーブでも品種やしぼり方の技術、産地などによって、香りが違ってきます。それが、それぞれ似たものを例に表現されている、というわけです。

では、どんなお料理に使いましょうか?香りの違いを全部知らないといけない??いえいえ、そんなことはありません。ヒントは、感じた香りの中にあります。

トマトの香りがしていたらトマトに、草を感じたならば青菜に、などなど、「あ、こんな食材と似た香りがする」と思われたものと合わせてみるのは、ひとつの考え方です。具体的に思い浮かばなくても、香りからイメージが湧いた食材、と考えるのはいかがでしょうか。

似た香りの食材と合わせる、強い香りの食材には強い香りのオイルを合わせる、というのはお互いが負けることなく、引き立て合うと思います。

 

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<ライプタイプの香りについて>

「ライプ」のタイプのほうはというと、「熟したバナナ」、「赤いりんご」、など、食べごろのフルーツなど、甘みやまろやかさをイメージする例で表現されます。

お料理との合わせ方ですが、まろやかな香りのオイルは、まろやかな香りの(香りが強くない)お料理や素材に使うと、オイルだけが突出することがありません。繊細な香りや味わいのもの、例えば、クリーム系のお料理や、じゃがいも、卵、白身魚になど。

また、強い香りや味のお料理にでも、オイルの存在感はあまり出さずに、まろかさをプラスする、ということもできます。

グリーン、ライプ、という見方を例に、香りについてご紹介しましたが、まず一番は、心地よい香りと感じるかどうか、だと思います。合わせ方なども完全な正解はなく、あくまでも目安ですので、ぜひ、いろいろな相性を試してみてください。

食材やお料理との合わせ方では、香りだけでなく、オイルの味(辛み・苦み)との関係もありますので、そのあたりはまた次回、ご紹介いたします。

余談ですが、以前、イタリア人の私のオリーブオイルの先生と話していて、ふと「青畳の香りがする」と言ったら、「それは何だ???」と追及されました。当然、イタリアの方に、見たことのない青畳は想像できないですし、食べ物ではないですね。説明が大変でした。
でも、青畳は草や青みのある植物と考えたら、、、

みなさんも、イメージを広げながら、オリーブオイルの香りを楽しんでみてくださいね!

 

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