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オリーブオイルの保存について<1>

エクストラバージン・オリーブオイルの「香り」や「味」について、以前にお伝えしてきました。ですが、ご存じのとおり、「香り」や「味」は、時間経過とともに変わって(減って)いきます。
適切でない環境で保存すると、その変化が早まってしまいますので、なるべくよい状態で使うために気をつけたいことを、ご紹介していきたいと思います。

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<保存するときに気をつけたいこと>

エクストラバージン・オリーブオイルを保存するときに気をつけたいことは、
『空気』・『光』・『温度』です。そして、購入したら『なるべく早く使いきること』

エクストラバージン・オリーブオイルは、オリーブの実をしぼっただけのオイルなので、植物の持つ天然の成分が含まれています。その成分が、徐々に変化していくことなどで、香りや味わいが変わっていきます。その変化に、『空気』・『光』・『温度』の3つの要素が大きく影響します。気をつけていたとしても、時間の経過でもどうしても変化はありますので、『なるべく早く使う』ということも大事です。

それぞれに対してどんな風にしたらよいか、ですが、今回はまず、『空気』と『光』についてお伝えします。


<『空気』について>

空気とオイルが接していると、空気の中の酸素とオイルが反応して、オイルの成分が変化し、香りや味わいが変わっていきますので、なるべく空気に触れないようにしておくことがポイントになります。以下の3つのことは実践されるとよいと思います。

使ったボトルのフタは、必ずしっかりと締めましょう。
お料理する間、長い時間フタが開いたままになっている、ということも無いように。入口からの空気の出入りをなるべく少なくすることがまず第一です。

ボトルの口は、オイルがついていたら締める前にしっかり拭き取るようにしましょう。
口についたオイルは、空気にしっかりと触れたものなので、オイルの中に戻ってしまうと、反応を促進してしまうことがありますし、ついたままの状態だと、次に使うときに、口についたオイルだけ嫌な香りに変わっている、ということもあります。

オイルの容器を移し変える場合は、すぐに使う分だけにしましょう。
おしゃれなボトルに入れ替えて使っている、という方もいらっしゃると思います。
そうすると、入れ替えるときに、空気を抱き込んでしまったりして、オイルに触れる空気の量が多くなってしまうので、より変化しやすくなります。その日にすぐに使い終わる量くらいでしたら問題ないと思いますが、入れ替えてそのまま数日置いておく、というのはおすすめできません。


<『光』ついて>

直射日光だけでなく、室内のあかりにさらされることもまた、香りや味わいが変わる原因になります。それを防ぐには、以下の2つのことに気をつけましょう。

購入したボトルの色に注意しましょう。
光の影響を受けにくいボトルの色としては、黒っぽい色のガラス瓶が一般的です。その瓶は遮光瓶といって、光が中身に影響しにくいようになっています。最近では、ステンレスの材質のものもありますが、そちらも光が入りにくいものになります。
遮光シートやホイルで全体が覆われて売られているものであれば、はがさずに使ってください。
ご家庭にあるボトルが透明なものだった場合は、アルミホイルなどでボトルを覆って、光が入りにくい工夫をされるとよいです。

光の当たらない場所で保管しましょう。
保管しておく場所は、扉のついた棚の中など、光の影響を受けないところがよいです。
使いやすいからといって、キッチンの窓際においておくなどは避けたほうがよいですね。
シンクの下での保管は、光は当たりにくいかもしれませんが、温水をよく流す場合は、温度が高くなる可能性があるので注意が必要です。(『温度』については、また次回詳しく触れます。)

次回は、『温度』と、『なるべく早く使いきる』についてお伝えします。冷蔵庫で保管するのはよいの?悪いの?などの疑問にもお答えしたいと思います。

 

▼気になる保存方法の続きはこちら!
【オリーブオイルの保存について<2>】

▼料理に合わせてオリーブオイルを使い分けるコツとは?
【オリーブオイルの味と、そのタイプについて】

▼自分好みのオリーブオイルを見つけよう♪
【好みの香りをみつけるヒント<1>】

 

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