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【シェフのオリーブオイルレシピ】ロムデュタン シニエ ア・ニュ(東京・銀座)

広尾にある「ア・ニュ ルトゥルヴェ・ヴー(以下ア・ニュ)」は高級店ですがランチがおトクで、友人とゆったり過ごしたいときに訪れます。料理・サービス・雰囲気のどれをとっても満足度が高いお気に入りのフレンチなんです。そのア・ニュが今年4月にオープンした銀座松坂屋跡の新しい商業施設ギンザシックスに姉妹店「ロムデュタン シニエ ア・ニュ(以下ロムデュタン)」をつくると聞いて、前々から楽しみにしていました。お店のコンセプトにある「人」というキーワードが、壁一面に銀色で手書きされた躍動的な書のアートは圧巻。シックな空間には個室やカウンターも用意されています。

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簑原祐一さんは本場フランスと日本で経験を積み、ア・ニュではスーシェフをつとめたあとロムデュタンのシェフに就任しました。ア・ニュのカラーをしっかり受け継ぎながら、料理はすべて独自に考えているそうです。アミューズ(突き出し)として昼夜共に最初にサービスされる「エクレア」は蓑原さんのスペシャリテ。食べる私たちが口に運ぶ前に、自分で完成させる楽しみもあります。

若きシェフに料理を任せつつ見守るア・ニュのエグゼクティブシェフは下野昌平さん。好みの店を見つける時の大事なポイントのひとつにシェフの経歴があると私は思っているのですが、下野シェフや蓑原シェフがいらした店は私の好きなお店ばかり。ソースを大切にする正統派のフレンチでありながら、軽やかでモダンな料理は最後まで重くならず美味しくいただけます。

「オリーブオイルはアメリカ産とフランス産のエクストラバージンオイルと、イタリア産のピュアオイルを使っています。エクストラバージンはサラダはもちろん和える、かけるなどやはり生のまま使います。ピュアは火入れする調理用ですね」
と話してくれた蓑原シェフ。この日のランチは、メインの魚料理が「メダイのポワレ ソースブイヤベース」でした。

魚をカリッと香ばしくポワレ(蒸し焼き)にし、彩りよく野菜といかすみのヌイユ(パスタ)を添えたものです。野菜はオリーブオイルを加えた湯の中で火を通し、ヌイユには鶏のブイヨンとオリーブオイルを絡めてあります。料理のキモであるブイヤベースのソースも、濃度をつけるためにオリーブオイルで乳化したそうですが、仕上がりはイタリアンではなくまさに堂々たるフレンチ!
シェフレシピでしばしば登場する「乳化」は、オリーブオイルの持ち味を生かし使いこなす重要なテクニックのようですね。

「ソースをしっかりと美味しく味わって欲しい」という思いから、ほとんどの料理にソーススプーンが添えられているのは、他の店ではあまり見られないサービス。ロムデュタンはそんなソフトな気遣いも嬉しい、食べ終えた後も口福の余韻が続く素敵なフレンチです。

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住所 ▶東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 13 階
電話 ▶ 03-6263-9773
営業時間▶:11:00 - 15:00 (LO: 13:00)
      17:30 - 23:30 (LO: 20:30)
定休日▶ 水曜日、不定休
HP  ▶http://www.lhomme-du-temps.com/

 

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