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寒の魚とオリーブオイル

寒ぶり、寒さば、寒さわら、などなど。寒い時期に美味しさが増すお魚の、身の締まりや脂ののりは、格別なものがありますね。
正確には、2月4日の立春を過ぎていますので、暦の上では寒は明けているのですが、まだまだ寒さは続いており、寒魚の味わいはもう少し楽しめそうです。
青魚は特に、オリーブオイルと相性抜群だと思います。生でも、加熱をしても、美味しさを引き出してくれるので、ぜひお試しください♪

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<お刺身でたたき風>

締まった身質や脂ののった味わい。お刺身でいただくと、その違いがよく分かりますね。
特に、ぶりやさばは、手に入りやすいと思います。

お刺身のぶり、さば、ともに、オリーブオイルを使った食べ方としては、お刺身をしょうゆなどの調味料とオリーブオイルであえる、というのがおすすめです。一緒にねぎやごまなどの薬味を合わせても良いですね。

「たたき」、もしくは、博多の「ごまさば」(さばのお刺身を、しょうゆやみりん、青ねぎ、ごまであえたお料理)や、大分の「りゅうきゅう」(ぶりやさば、あじなどのお刺身を、しょうゆやみりん、しょうが、ごまのタレに漬け込んだお料理)などもイメージが近いですね。

オリーブオイルが加わると、ふわっとオイルが香り、青魚特有の臭みをあまり感じません。
脂がのっているところにオイル?と思われるかもしれませんが、意外と調和して、全体がまろやかな味わいになります。

さらに、それをご飯にのせて、だしをかけていただく「だし茶漬け」もおすすめです。
かつおと昆布の和風だしも、オリーブオイルとも良く合います。
お刺身に和えられたオリーブオイルが、だしに広がって、その相性の良さを楽しめます。
よりさっぱりといただくのであれば、緑茶やほうじ茶でお茶漬けでも良いと思います。


<竜田揚げをオリーブオイルで>

青背の魚のぶり、さわら、さば、どれも竜田揚げにぴったりなお魚です。
脂ののっているこの時期は特に、揚げると身がふわっとして、うま味もしっかり感じられます。

竜田揚げというのは、しょうゆ、酒でシンプルに下味をつけて、片栗粉をまぶして揚げるというシンプルな調理。フライパンに浅くオリーブオイルをしいて、揚げ焼きにすればOKです。
オリーブオイルを使うと、表面がすぐにカリッとします。油切れがよく、油っぽさをあまり感じません。
そして、香ばしい香りに仕上がるので、青魚のクセがやわらぎますし、オリーブオイルの風味が素材のうま味を引き立ててくれます。

我が家ではさらにこれを、かつおと昆布の和風だしをベースにした鍋の具材にします。
野菜と一緒にだしで煮たら、煮汁にもオリーブオイルを加えて、ひと煮していただきます。
さわらで作ることが多いので、「揚げさわらのオイル鍋」と言っています。
もちろん、ぶりでもさばでもOKです。
竜田揚げにして更に鍋、と面倒に思われるかもしれませんが、つくねを作る手間よりは手順が少ないです。

青魚を使った鍋はあまり見かけないと思うのですが、それは、そのまま加えると臭みが気になるせいだと思います。鮭を使う石狩鍋や、あんこう鍋など、みそ味にして、魚介の臭みを消したりしますが、何かしら対策が必要です。
オリーブオイルで揚げ焼きにすると、まったくその臭みが気になりませんし、衣にだしがしみこんでパサつきなく、おいしくいただけます。

さらに、煮ているだし汁に、オリーブオイルをたっぷりめに加えると、だしの味わいがコクのあるものに変わります。だし汁とオリーブオイルがなじんでまろやか、ふんわりとオイルが香り、油っぽさや重い感じにならないのが不思議です。

ご紹介したものはすべて和食ですが、もちろん、お刺身であれば洋風にカルパッチョにしてもいいですし、ぶりやさばはカツなどにしてもおいしいですね。

冬の時期ならではのお魚の美味しさを、オリーブオイルでいろいろと味わってみてください♪

 

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