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【シェフのオリーブオイルレシピ】キエチュード(東京・東上野)

実はわが家からほど近い場所にある「キエチュード」。美味しいお店って、本当に便利な場所から少し離れたところにあることが多いように思います。上野から浅草までまっすぐ走る浅草通りは通称、仏壇通り。仏壇屋が広い道路を挟んでずらーっと建ち並ぶ様や、ビルとビルの間に寸部の隙もなくそびえ立つ下谷神社の鳥居は、なかなかの見ものですから散歩がてら上野からかっぱ橋、浅草までを歩いてみるのもおすすめです。

キエチュードは稲荷町駅からなら徒歩数分、下谷神社の真ん前にあります。ウッディな温かみのある空間は小さいながらもゆったりとしていて、どの席からもキッチンの様子がよく見えます。オーナーシェフの荒木栄朗さんは南仏の二つ星レストランを始めとし各国で修業を積み、国内でもひらまつ、エスキスといった高級フレンチでの経験を持つ実力派。3年ほど前にオープンされたそうですが、灯台もと暗し!そんなスゴイお店が近所にあったなんて・・・と友人から紹介されてすぐ飛んで行きました。

今盛り付けた料理をシェフがそのまま客席までサーブすることも。オープンキッチンというよりライブキッチンと言ったほうがふさわしいような、他にはなかなかない臨場感たっぷりの雰囲気です。カウンターならば、料理の手際、シェフの手元までじっくり見ることができるほどです。

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キッチンで目を引くのがスパイスの入ったカンが設えられた調理テーブル。様々なスパイスがあってどんなお料理に使うのかな?と興味津々。
「店で使うのはイタリア産のオリーブオイルです。そういえば日本でも、私が長くいたフレンチでは仕上げにいつもオリーブオイルを使っていましたね。私も一番上質なエクストラバージンを仕上げ用にしています」

ふだんからオリーブオイルはよく使われているようですが、今回味わったランチコースはさりげなく、デザート以外すべてオリーブオイル料理で構成されていました。スターターはフュメ・ド・ポワソンを使いきちんと作られたオリーブオイル香る濃厚な蟹のビスク! 取材を兼ねてお伺いすると伝えてはいましたがレシピもたくさん教えていただき、世界の料理を知る荒木さん、さすがにたくさんの引き出しをお持ちだと感心しました。
新鮮な鎌倉野菜の美味しさも魅力的。特に皿数の多いディナーでは、美しい前菜からしっかりとした本格的なソースで味わう肉魚、遊び心あるデザートまでガストロノミックな料理が堪能できます。

食材だけが印刷されたメニューにワクワクしながら、ワインと共に次のお皿を待つ心地よさ。「キエチュード」とはフランス語で「心の安らぎ」という意味だそう。本格フレンチが気軽に下町価格で味わえる、そのコストパフォーマンスに驚かされます。
仲間と語らうならテーブル席、料理好きならカウンター指定で。きっと訪れたら誰もがリピ-トしたくなるはず! シェフの自信と人柄が心地よく伝わってくるような新しき名店です。


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住所▶東京都台東区東上野3-35-1 鈴木ビル1F
TEL▶ 03-5826-8995

営業時間▶:11:30~15:00(L.O.14:00)/ 18:00~23:00(L.O.20:30)
定休日▶ 水曜
HP  ▶https://110yoyogiuehara.tokyo/

 

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