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オリーブオイルは、ほかの油とどう違う??

こんにちは。家庭料理&オリーブオイル料理研究家の片幸子です。
こちらのページでは、私のイタリアでのオリーブ収穫~搾油の体験や、テイスティング技能の習得などを通じて得た知識や実感をもとに、わかりやすく、オリーブオイルのおいしさの理由や、選び方につながる情報を、お伝えしていきたいと思います。
オリーブオイルをより魅力的に、そして、より身近に感じていただけますように。

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<フルーティーな香りの理由>

オリーブオイルがほかの油と違うところは?と聞かれたら、まずはやっぱり、フルーティーなあの特有の香りを思い浮かべられるのではないでしょうか。

ごま油、菜種油、大豆油など、いろいろな種類の油がありますが、オリーブオイルもそれらと同じ、植物油の仲間。ですが、大きく違う点は、植物のどの部分から油をとるか、ということと、その製法にあります。

オリーブオイル以外の多くの油は、植物の種子から油分を取り出しますが、搾っただけでは取り出しにくいので、焙煎をしたり、溶剤を使って抽出したり、精製をするなどの工程が経られます。出来上がった油は、焙煎したものは香ばしくなり、精製したものは逆に香りがほとんどない状態になります。

それに対して、オリーブオイルはというと、種子ではなく、それを覆う果実の部分から取り出されます。特にエクストラバージン・オリーブオイルについて言えば、オリーブの実を搾って、油分と水分を分離する、それだけのごくシンプルな方法です。
ですから、オリーブ自体がもともと持っている香りや、いろいろな成分がそのまま残りやすい、というわけですね。

<オリーブオイルには味がある>

オイルに味?と不思議に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
実はオリーブオイル(特にエクストラバージン・オリーブオイル)には、苦み、辛み、という味があるのです。

先にお伝えしたとおり、オリーブの実を搾っただけの、エクストラバージン・オリーブオイルには、オリーブの実にある成分がそのまま残っています。それが、苦みや辛みのもとになっているのです。それは決して、悪いものなどではなくて、逆に、とてもカラダに良い成分(ポリフェノール類など)のあらわれです。
苦みや辛みの度合いは、オリーブの品種や、オイルの搾り方などによって違いが出るので、ほとんど感じないものもあれば、むせるほど苦くて辛いものもあったり、と、味は一定ではありません。ご自分の使いやすい度合いを知ると、選びやすくなりますね。

<「エクストラバージン」とつくかつかないか>

これまで、エクストラバージン・オリーブオイル、とことわりつつ、香り、味について触れました。なぜ、ただの「オリーブオイル」と言わないかということに、とても大事な理由があります。

日本国内で買うことのできるオリーブオイルの種類には、主に2種類あって、1つが「エクストラバージン・オリーブオイル」、そしてもう1つが、「オリーブオイル」(ピュアオイルとも言われている)です。ちょっと紛らわしいですね。どう違うのでしょうか?

ごく簡単に言うと、「エクストラバージン・オリーブオイル」は、オリーブの実を搾っただけのオイル100%。その中でも、最高品質とされるものです。オリーブ本来の香りや味わいが感じられるはずです。
「オリーブオイル(ピュアオイル)」は、搾っただけのオイルと、精製して香りや味を除いたオイルをブレンドしたもの。ですので、香りや味わいはかなり抑えられたものになります。
まずはこの2種類の違いについては、押さえておいてくださいね。

次回から、エクストラバージン・オリーブオイルの種類に触れていきたいと思います。

 

▼オリーブオイルの違いについてはこちら!
【エクストラバージンとピュアの違い】

▼自分好みのオリーブオイルを見つけよう♪
【好みの香りをみつけるヒント】<1>

▼冷蔵庫はNG!?正しいオリーブオイルの保存方法とは?
【オリーブオイルの保存について】<1>


 

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