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【シェフのオリーブオイルレシピ】「ラ・ブリアンツァ」(東京・六本木)

東京タワーをのぞみ、この時季イルミネーションが美しい六本木ヒルズのけやき坂。駅から少し歩きますが、賑やかなビル内とは違う顔を持ち高級感ただようレジデンス棟に「ラ・ブリアンツァ」はあります。迷路のような建物の一角で、通りすがりに立ち寄るような店ではないのにいつもお客さんがいっぱい! それもそのはず、この場所にありながら実はとってもリーズナブル。見た目もお料理もきちんとしたリストランテなのに、とっても気軽に楽しめるイタリアンなんです。

「うちはファミレスですから」

と話す奥野義幸シェフ。一瞬ビックリしたけれど、そのココロは多くのお客様にイタリア料理を楽しんで欲しい、ということなのでしょう。ブルーがアクセントとなった美しいダイニングにはゆったりとしたソファ席が。ダイニングがブルーがアクセントとなった美しいしつらえにゆったりとしたソファ席が。温かなサービスも高級店そのものなのに、昼は1000円台、夜は3000円台からのコースにアラカルトも! 自由度が高いのも魅力です。

この日も入口に近いカウンター席では乳児を抱いたお母さんと友人が談笑中でした。かと思えば、わたしのようなひとり客もいるし、カップル、家族連れと実に様々な人々が集っています。麻布十番からの移転後初めての訪問でしたが、グレードアップした印象なのに変わらないコストパフォーマンスの良さに舌を巻きました。

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実家が料亭を経営していたこともあり、子供のころから本物の食やサービスに触れてきた経験を持つ奥野シェフ。アメリカの大学を卒業後サラリーマンを経験し、そこから料理の道へ。ピエモンテ州を皮切りにイタリア全土の星付きレストラン8店で修業を重ね、独立したという異色の経歴の持ち主です。

数種類揃えているオリーブオイルはイタリア産ですが、国産の希少なオリーブオイルにも注目しているそう。曰く、
「この料理にはこのオリーブオイル、という考え方は僕にはないんです」

えっ?と聞き返すと
「それよりも質のいいオリーブオイルを使うことが大事。酸化は確かにオイルの大敵だけど、あえて技法としてそれを料理に生かすということもあります」
そう答えて差し出したのは、殻ごと炭火で香ばしく焼かれた蟹脚。強い加熱によって引き出されるオリーブオイルの香味もまた「味」なのですね。

食中にいただくフォカッチャの前にまず出される青のりの入った揚げパン、ゼッポリーニはメニューにはない嬉しい突き出し。生しらすと桜海老のフリテッレは、オリーブオイルとレモンで爽やかに。全8品のシェフお任せコースではスペシャリテのトリュフのオーブン焼きも登場します。

この秋、リグーリア州レッコ村の伝統料理「フォカッチャ デ レッコ」の専門レストランも日本橋にオープン! リグーリア産エキストラバージンオリーブオイルを使った生地に、レッコ産のクリーミーなストラッキーノチーズをはさんだパリッと薄いフォカッチャと、盛りだくさんのビュッフェが楽しめるお店。ちょうど行ってきたばかりでしたが、飲みたい大人にも、お子様連れにもおすすめです。
流行におもねることなく「本物のイタリアンを」という姿勢、戦略的な店舗展開から目が離せません。みなさんの街にもブリアンツァが・・・そんな日も遠くないはずです。


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住所▶東京都港区六本木6丁目12-3 六本木ヒルズレジデンスC棟3階
TEL▶ 03-6804-5719
営業時間▶:11:30~15:00/17:30~23:30(L.O.22:00)
定休日▶ 不定休
HP  ▶http://www.la-brianza.com/

 

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