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フレーバーオイルのあれこれ

植物油に、ハーブや柑橘・スパイスなどの、香りや風味をうつしたものを、「フレーバーオイル」と言います。
香りや風味は、味として感じる五味(しょっぱい、甘い、酸っぱい、苦い、うま味)以外にも、満足感やアクセントを加えてくれる、大事な要素ですよね。
オリーブオイルをベースにしたフレーバーオイルは、レモンオイル、ガーリックオイル、ハーブオイルなど、市販品でもいろいろ見かけることもあると思います。
それらをうまく活用したり、または手作りしてみたり、と、楽しみ方を広げてみるのはいかがでしょうか?

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<フレーバーオイルのよいところ>

フレーバーオイルは、少量でもはっきりとした香りのアクセントがつくので、
あえる、かける、といった、仕上げに使う方法がおすすめです。

調理用の焼き油のような使い方をすると、熱によって香りが変化しやすく、フレーバーオイルの特長が感じられにくくなるためです。

フレッシュな素材を使ってフレーバーオイルを手作りするのもおいしいですが、ハーブ類などは、そのために少しだけ使うには買うことを悩んだり、レモンやガーリックは、香りを活かすには調理の手間があるので、市販のフレーバーオイルはすぐに使えて便利ですね。

あえるお料理の代表例として、ベーシックなのはパスタ。
ゆでたパスタに、レモンフレーバーオイル、ガーリックオイル、ハーブオイルなど、お好みのフレーバーオイルと塩を混ぜれば、あえるだけで簡単に、風味豊かに仕上がります。
それぞれのフレーバーと相性の良い素材と合わせれば、混ぜるだけでも本格的な味わいに。
例えば、
・チキンとクリーム&レモンフレーバーオイル
・しらすとキャベツ(ゆで)&ガーリックフレーバーオイル
・スモークサーモンとチーズ&ハーブフレーバーオイル
などの組み合わせは相性がよいと思います。
夏の暑い季節になれば、冷製パスタに使うのも良いですね。

市販のパスタソースにあえたところに、ひと味プラスに加えるのもおすすめです。
カルボナーラソースにはレモンオイル、トマト系にはハーブオイルやガーリックオイル、
といったアクセント使いもぜひ。

うどんやそうめんといったほかの麺類でも同様に使えます。

また、ごはんに混ぜるのもなかなかおすすめです。
ちらし寿司を作るときの酢飯に、レモンオイルやハーブオイルをプラスすると、さわやかな香りがプラスされて、アボカドやチーズを加えた洋風ちらしなど、がらっと雰囲気の変わる仕上がりになります。
ガーリックオイルは、混ぜるだけでガーリックライスになるので、お肉のソテーに添えるときなど、手軽でよいですよね。

イメージのつきやすいメニューから試してみて、カルパッチョにかける、そばやうどんのめんつゆにプラスする、マリネに使うなど、使い方を広げていただくと面白いと思います。


<手作りのフレーバーオイル>

エクストラバージンオリーブオイルをベースにして、フレーバーオイルを手作りすると、オリジナルの組み合わせや風味が試せて楽しいですね。

エクストラバージンオイルを開栓してからしばらく使っていて、どうも香りが少なくなってきたな、と感じたような時などにいかがでしょうか?

煮沸消毒して乾かした瓶に、ハーブや柑橘の皮・にんにくや唐辛子などを入れて、オイルを注いでおいておく、というだけですので、作り方としては簡単です。
レモン&ミント、ライム&バジル、にんにく&黒こしょう&ローズマリー、唐辛子&クミンシードなどなど、組み合わせは無限になりますね。
そのままだと風味が抽出しにくいにんにくや粒こしょうなら、つぶしてから使うよいと思います。

瓶に入れてから、2~3日でオイルに香りが移ると思いますが、作った翌日もほのかな香りや風味が感じられます。そこから数日かけて変化を楽しみながら使うのも良いですね。

ひとつ、お気をつけいただきたいのは、大量に作らないこと、です。
オイルに加えるフレッシュな素材(ハーブや柑橘、にんにくなど)には、水分が含まれています。それを浸けておくと、素材の水分でオイルが劣化しやすくなるので、長期保存はおすすめできません。使っていくうちに素材がオイルにかぶらなくなり、しばらくすると、カビが生えるということもあります。
私としては、オイルは100ml~200mlで作り、1~2週間ほどで使いきることをおすすめします。

香りや風味は食事の楽しみ方が広がる要素のひとつですね。
フレーバーオイル、ぜひお試しください☆


 

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