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甘酒とオリーブオイル

甘酒は、栄養豊富なドリンクとして、最近話題を集めていますね。夏バテ対策に効果的ということをご存知の方も多いと思います。
甘酒というと、主に2種類のものがあります。
 ① 米麹とお米を主原料にしたもの
 ② 酒かすを主原料にしたもの
どちらも、お米由来のうま味とやさしい甘み、発酵食品ならではの豊富な栄養素を持ち合わせていますが、香りや味わいには随分違いがあります。今回主にご紹介したいのは、①の米麹が主原料の甘酒について。
オリーブオイルと合わせた調味料としての活用方法など、お伝えしたいと思います。

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<甘酒の種類による特長の違い>

甘酒には、主に2種類のものがあるとお伝えしました。

① 米麹とお米を主原料にしたもの
② 酒かすを主原料にしたもの

ドリンクとして缶入りやパック入りなどでも販売されているのは、①のタイプが多いと思います。
米麹とお米に水分を加えて、一定温度で発酵を促し、じっくりとお米のデンプン質を糖に変えることで、お米の糖分をもとにしたやさしい甘みとうま味が味わいの特長となります。
どなたでも受け入れやすい味わいだと思いますし、もともとの原料(米麹、お米)には、アルコール成分が含まれないので、お子様でも安心して召し上がっていただけますね。

対して、②のタイプは、8%程度のアルコール分を含む酒かすが主原料となっており、お砂糖や水を加えて加熱をし、アルコール分を飛ばして飲み物として飲みやすく仕上げる、というのが基本的な作り方です。
以前、「酒かすとオリーブオイル」というテーマでご紹介もしましたが、酒かすそのものの味わいや香りは、好みも分かれやすく、アルコール成分の飛ばし具合によっては、お子様の摂取には、少々注意が必要です。



<米麹の甘酒をドレッシングに>

米麹主体の甘酒は、前述したように、どなたでも受け入れやすい味わいだと思います。
お米由来のやさしい甘みやうま味を活かして、ドレッシングに活用する方法を、まずはおすすめしたいと思います。

ドレッシングをよく手作りされる方は、ご実感されているかもしれませんが、
基本の3アイテム、▪酸味 ▪塩味 ▪油 でドレッシングは作れますが、おいしさを追求するには、甘みやうま味を加えたいところ、、、ですが、甘みのバランスは難しいですよね。

そこで甘酒の出番です!
甘酒はそのまま混ぜるだけで、ほどよい甘みとうま味で味がまとまりやすくなり、ナチュラルなやさしい味わいが生まれます。発酵食品ならではの栄養素もプラス、といった安心感もありますね。
オリーブオイルとの相性も良く、以前開催したクッキングセミナーでご紹介した際は、まろやかな味わいが、ドレッシングの酸味が苦手なお子さんにも食べやすく、大人の方にもおいしいと、大変好評をいただきました。

レシピというほど気がまえる必要はまったくなく、いたってシンプルです。

▪酢(一般的な穀物酢又は米酢):大さじ2
▪しょうゆ:大さじ2
▪米麹の甘酒:大さじ3
▪オリーブオイル:大さじ3

しゃぶしゃぶ肉と合わせたサラダや、お刺身を使ったサラダなどと相性が良いので、
ぜひ一度お試しください。



<炒め物にも使えます>

私が日ごろ大変尊敬しているシェフの中華料理店では、えびを使った塩味の甘酒炒め、というメニューがあります。

中華の四川料理では、甘酒に似た調味料(酒醸)が存在していて、エビチリなどに良く使われています。やさしい甘みとうま味を加えるアイテムとして、活用されている例だと思います。

オリーブオイルで作るならば、ガーリックと赤とうがらしを使って、ペペロンチーノ風味の甘酒炒めはとてもおすすめです。

ここで言うペペロンチーノ炒めとは、にんにくと赤とうがらしの香りを活かした塩炒め、ということですが、そこに甘酒が加わると、ぐっと味のまとまりやまろやかな味の奥行きが生まれます。
例えば、魚介(えび、あさり、いかなど)とキャベツ、豚肉と小松菜、といったシンプルな組み合わせで、にんにく、赤とうがらし、オリーブオイル、塩を味つけの基本にして、甘酒を加ええてみると、意外なおいしさが発見できると思います。

「酒かすとオリーブオイル」のテーマでご紹介した記事の中でも、酒かすを炒め物に使うおすすめをしていますが、酒かすはうま味とコクを深めるアイテム、米麹の甘酒はより軽やかにやさしい甘みをプラスするアイテムとして、それぞれ活用していただけると、お料理の幅も広がるのではないかと思います。

甘酒をそのまま飲む以外にも、オリーブオイルと合わせた使い方、ぜひお試しください!



 

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