からだがよろこぶオリーブオイル③ ~ビタミンE~
前回は、抗酸化作用をもつ「β-カロテン」についてのお話しでした。今回は、オリーブオイルに含まれる抗酸化物質の2つめ「ビタミンE」についてお話しです。オリーブオイルと一緒にとるとよいおススメの食材も知ることができますよ!
【オリーブオイルに含まれるビタミンEとは?!】
ビタミンEを大きく分けると、トコフェロールとトコトリエノールの2種類になります。それらは、さらにα、γ、β、∂の4つのタイプがあり、オリーブオイルに含まれるビタミンEは、α-トコフェロールが大部分を占めています。α-トコフェロールは、ビタミンEの中で、からだにとって必要なはたらきをする力が一番強いと言われています。では、ビタミンEが、からだでどのようなはたらきをしてくれるのかみていきましょう。
【ビタミンEのはたらき】
ビタミンEは、からだの中で、とくに細胞膜にたくさん存在することがわかっています。細胞膜は酸化されやすい脂肪酸から作られており、酸化されることで細胞がどんどん老化していきます。しかし、ビタミンEが細胞膜に十分にあると、抗酸化作用のちからで、細胞の老化を守ることができます。そのため、ビタミンEは、「若返りのビタミン」とも言われています。
一方で、一度、ちからを発揮したビタミンEは、自分自身が酸化されてしまうため、もう抗酸化するちからをもちません。ところが、再び、抗酸化作用をもつビタミンEに復活させてくれる救世主がいるのです。
【ビタミンCと一緒に摂りましょう!】
その救世主は「ビタミンC」です。ビタミンCは、役目を果たしたビタミンEを、抗酸化作用をもつビタミンEに復活させてくれます。オリーブオイルには、ビタミンCが含まれないため、オリーブオイルをつかうときは、一緒にビタミンCを含む食品を食べることをおススメします!オリーブオイルをサラダのドレッシングとしてつかう場合は、レモンやオレンジなどの果汁と組み合わせたり、具材としてパプリカを選んでみてはいかがでしょうか。
オリーブオイルのことを知れば知るほど、相性のよい食材などをみつけることができ、ますますオリーブオイルを食べるのが楽しみになりますね!次回は、オリーブオイルに含まれる「ポリフェノール」についてのお話しです。お楽しみに♪
参考:
・「食品成分表2015」、p206-207、女子栄養大学出版部、東京、2015
・「図解入門よくわかる栄養学の基本としくみ」、p100-104、㈱秀和システム、東京、2012
・「オリーブの健康世界」、p60-61、㈱河出書房新社、東京、2013
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