だしとオリーブオイル
和食の基本と言えば、かつお節と昆布でひくだし。だしのうま味を活かすと、お料理が格段においしくなりますよね。ふわっと香るかつおの香りや、じんわりとしみるうま味は、日本人の私たちには欠かせません。
これまでも、日本の家庭料理にオリーブオイルを活用することをおすすめしながら、日本の食材との相性についてお伝えしてきましたが、だしとの組み合わせについても触れておきたいと思います。
<だしと油脂は相性抜群>
「だしとオリーブオイル」、というと、ちょっとイメージがつきにくいかもしれませんが、「だしと油(脂)」というと、その相性の良さは、実はみなさんよくご存じです。
例えば、たぬきうどんやそばは、たっぷりと揚げ玉(天かす)をのせて食べますよね。
天ぷらうどんやそばも、そのおいしさは周知の通りです。かけそばなどのさっぱりしたものももちろんおいしいですが、ちょっと物足りないときは自然と、油のコクが加わったものを食べたいと思うのではないでしょうか。
肉じゃがや豚汁も、肉のうま味とともに脂のコクによって、深い味わいに仕上がります。
だしはうま味の底力になり、素材のおいしさを引き出してくれますが、コクが欲しいときには、油(脂)を組み合わせるというのは、とても馴染み深い方法です。
<オリーブオイルとの相性は?>
だしと油(脂)の相性はおわかりいただけたと思います。では、オリーブオイルとはどうでしょうか。
オリーブオイルには、香りや、苦み・辛みといった風味があります。油としてのコクだけでなく、それらの特長があるのが魅力です。
和食では、薬味を活用することもとても一般的です。だしを使ったうどんやおそば、汁ものなどには、ゆずや七味唐辛子、ねぎなどの、香りや風味のあるものを添えたりしますよね。
オリーブオイルは、油としてのコクを加えながら、薬味の役割りも果たしてくれる、と考えると、一気にイメージが広がりませんか?オリーブオイルは、油の種類の中でも、すっきりとしたコクで、植物由来のフレッシュな香りを持っているので、だしのもつ香りやうま味を邪魔せず調和する、ということも言えます。
<おすすめの使い方>
たとえば、うどんやおそばを食べるとき、かけうどん(そば)では物足りないけど天ぷらは用意がないしお肉もない、という時は、冷蔵庫にある野菜をゆでてオリーブオイルをかける、それだけでも、かなり満足感が得られると思います。
だしの味わいを活かしたすまし汁に、薬味として加えるのも良いですし、さっぱりとした煮物やだし茶漬け、おひたしなどにコクを加えるためにプラスしてみるのもいいですね。
さっぱり食べたいけどもうひと味ほしい、というようなとき、オリーブオイルはとても役立ちます。
鍋だしにオリーブオイルを加えるオイル鍋は、何度かこのオリーブオイルライフさんのレシピコーナーでもご紹介しましたが、だしにオリーブオイルをプラスして作る鍋料理も大変おすすめです。
もともと完成した味わいのお料理に無理に加える必要はないと思いますが、もうひと味ほしい、というとき、合わせてみると、新しいおいしさが発見できるかもしれません。
ぜひ、お試しください☆