lifestyle

【シェフのオリーブオイルレシピ】エイタブリッシュ(東京・青山)

美容、ファッション関連のお店が多く感度の高い人々が集まる青山界隈。食においては、流行のるつぼのような原宿界隈と隣接しながらも、対照的にブーム前から地に足のついたオーガニックやナチュラルフードのショップや飲食店が多く、東京、ひいては日本におけるメッカといっても過言ではないでしょう。今じわじわと来ているヴィーガンフード(完全菜食食品)やローフード(食物酵素を壊さず生で食べる植物性食品やその食事法)、ギルトフリースイーツ(罪悪感なく食べられるヘルシースイーツ)を楽しめるお店も増えてきています。
とはいえ、制約の多い食事法ゆえその一部を取り入れている店が多いのが実情。そんな中、今回ご紹介するエイタブリッシュは動物性食品を一切使わない本格的なヴィーガンレストランとして人気を博しています。

「たくさん野菜を食べなさい」

親からそんな風に言われてきた方は多いのではないでしょうか。デザイン会社を共同経営する清野玲子さん、川村明子さんが2000年にオープンした「カフェエイト」は、日本で最初のヴィーガンカフェ。清野さんが昔、お母さんから言い聞かされてきた言葉に自分たちらしさを加え、野菜を楽しく、おいしく、みんなで味わえるお店をオープンされたのです。
その後、私も大好きだったピュアカフェ、そしてこのエイタブリッシュがオープン。現在は地中海料理をメインとした南青山のエイタブリッシュに、学芸大学の「マフィン&コーヒー エイタブリッシュ」、ケータリング&デリバリーの3店を展開しています。

entry_photo

 

ヴィーガンは単なるベジタリアンと違い、調味料やちょっと添えるだけの食材にも動物性食品を使いません。食材へのこだわりも強く、より安全な良いものを使う傾向にあります。コスト面も含め個人で実践するのも難しいヴィーガンを、スイーツからお弁当、パーティメニュー、そして本格的なコース料理まで提供できる飲食店はなかなかありません。しかも、清潔感のあるスタイリッシュな美しい空間ときちんとしたサービスも兼ね備えるとなると、全国でも数えるほどです。

エイタブリッシュは便利な場所とはいえ表通りから入った路地沿いにあり、知っている人でないと訪れにくい立地です。それでもランチタイムにはあっという間に席が埋まってしまう人気のわけは、居心地の良さに加え誰もが唸る料理の「美味しさ」と「美しさ」にあります。特にヴィーガン主義でなくても、美味しくてヘルシーでステキなお店だから食べに来る、という方が多いのも頷けます。

厳格なヴィーガン対応はもちろん、たまには動物性食品をオフしたいとかヘルシーなものが食べたいと考える時、安心して食べられる店はまだまだ希少です。ヴィーガンよりも制約の多いローフードやブームの発酵食品が一部取り入れられたメニューは、食べごたえもあり楽しい驚きに満ちています。これが全部植物性!?どうやってつくるの??と料理好きならきっと知りたくてたまらなくなるはず(笑)。

店で使う油はすべてオリーブオイルなのも嬉しいポイント。イタリア製を中心に、加熱用と非加熱用に分けて数種類を使い分けているとのことです。和田仁美料理長はイタリアンや和食の経験をお持ちだそうですが、食欲をそそる美しい盛り付けやバランスの良い味付け、ローフードや発酵食品の使い方などに素晴らしいセンスを感じます。

ランチは一番シンプルなセットでもメインの選択肢が3つありますが、コースにしたほうが絶対におトク! 前菜、スープがついてきてオプションでデザートもプラスすることができます。今回のランチは「スブラキ」というギリシャの串焼き料理をメインにしたプレートを選択。インドネシア発祥の大豆を使った発酵食品、テンペと豆腐をカリッとオリーブオイルで揚げたスブラキを、豆乳ヨーグルトをベースににんにくをきかせたザジキソースでいただきました。

陽光差し込む昼のエントランスや店内の雰囲気がとても好きなのですが、本格的なコース料理がいただける夜にもぜひ伺ってみたいもの。長きにわたり潔く、ぶれることなくヴィーガン料理を提供し続けてきたエイタブリッシュは、これからさらに面白く、ステキな展開を見せてくれることでしょう。


entry_photo

 

住所▶東京都港区南青山5-10-17 2F
TEL▶ 03-6805-0597
営業時間▶:11:30~14:30/15:00~18:00/18:00-21:30/21:30-22:30(L.O./日祝22:00L.O.)
定休日▶ 火曜
HP  ▶http://eightablish.com/restaurant/

 

この記事が含まれる特集

【シェフのオリーブオイルレシピ】エイタブリッシュ(東京・青山)

関連記事

ランキング