からだがよろこぶオリーブオイル① ~抗酸化作用とは~
前回までは、オリーブオイルの主成分である、オレイン酸の健康をささえてくれる「ちから」についてのお話しでした。オリーブオイルには、オレイン酸以外にもまだ、体にとってうれしいはたらきをしてくれる成分が含まれています。その中でも注目したいのが「抗酸化物質」。オリーブオイルには何種類もの抗酸化物質が含まれています。抗酸化物質は、からだにとってよさそうなイメージはあるけど、よく知らないという方も多いのではないでしょうか。これから、抗酸化作用について、そしてオリーブオイルに含まれる抗酸化物質についてお伝えしていきます。
<からだの酸化から守るはたらき>
オリーブオイルがもつ抗酸化作用とはどのようなはたらきなのでしょうか。簡単に言うと「からだの中でおこる酸化から守ってくれるはたらき」のことです。「酸化」=「さびる」ことで、からだがサビてしまうことを防いでくれる力になります。このからだの酸化から守ってくれるはたらきによって、わたしたちは健康でいることができるのです。
<酸化をおこす正体とは?>
では、なぜ、からだは酸化されてしまうのでしょうか?対抗しなければならない悪者の「酸化」の正体は「活性酸素」になります。活性酸素は、わたしたちが呼吸して、取り込んだ酸素の一部が変わってできたものです。酸素をさらにパワーアップしたもので、酸化する力が強いのが特徴になります。そのため、体内にある物質を酸化させ、うまく機能できなくしてしまうのです。その積み重ねによって、からだに不調がでてきます。
ただし、活性酸素は、悪者である一方で、からだに入った細菌やウイルスを殺す、良いはたらきもしてくれています。問題になるのは、「余分な」活性酸素で、これが、からだにとって悪いため、抗酸化作用が必要になってくるのです。
<オリーブオイルの抗酸化のちから>
抗酸化作用をもつ代表なものとしては、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、フラボノイド、ポリフェノールがあります。オリーブオイルには、このうち、いくつかの抗酸化物質がはいっていて、さらに、それらがお互い助け合うことで、よりパワーのある抗酸化のちからをもつことができるのです。
では、抗酸化作用を持つβ-カロテンは、どんな働きをする物質なのか・・・これはまた、次回お話ししますね。
参考:
・「植物のくれた宝物 -ポリフェノールのふしぎな力―」、p39-45、㈱研成社、東京、2001年
・「オリーブオイルで老いない体をつくる」、p32-35、㈱平凡社、東京、2016
・食品の抗酸化機能、p24-25、㈱学研出版センター、東京、2002年
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