カリフラワーとオリーブオイル
カリフラワーは、年間を通して手に入るお野菜ですが、11月からの寒い時期が、おいしい旬のタイミングです。最近は、オレンジ色や緑色、紫色をした珍しい品種もありますが、白い色をした一般的なものは、手に入りやすいのではないでしょうか。
あまり頻繁に食べる機会がないお野菜、ということも聞きますが、私はとても好きな食材のひとつです。オリーブオイルとの相性もとても良いですよ。
ゆでて食べる以外にも、いろいろな使い方ができるお野菜なので、お料理のレパートリーも広がると思います♪
<使い道が広いカリフラワー>
カリフラワーは、ブロッコリーやキャベツ、菜の花などと同じ分類の、アブラナ科のお野菜です。アブラナ科のお野菜は、特有の香りのクセがありますが、その中でもカリフラワーは、香りのクセがあまりなく、アクやえぐみ、苦味などもほとんどありません。やさしい甘みがあって、合わせる食材をあまり選ばないので、実はとても使い勝手の良いお野菜です。
ブロッコリーに形が似ているので、調理法のイメージも重なるかもしれませんが、新鮮なカリフラワーは、実は、生でもおいしくいただけるんです。クセが少なく食べやすい、ということに加えて、生で食べた時のコリっとした食感が特長です。
生でも食べられることから、加熱するときも、食感を残して短めに加熱するか、長めに加熱してやわらかくするか、という、味わい方の幅も生まれます。
また、緑色のお野菜は、加熱をしたり、酢やレモン汁を使ったお料理にしたりして時間が経つと、色素が変化して変色してしまうのですが、白い色のカリフラワーはその心配がありません。炒めものやピクルスにも使いやすいですね。
そして、カリフラワーのやさしい甘みは、しっかりと加熱をしたときもまたその魅力を発揮します。スープや煮込み料理でも、まろやかな野菜のうま味を加えてくれます。
<生で使うおすすめの食べ方>
カリフラワーを生のまま使う時、私は、必ずオリーブオイルを使います。
大きな房のままではゴリゴリしてさすがに食べづらいので、薄切りにするか、小さめにカットするかして使いますが、それだけで食べてみると、かなり淡泊な味わい。
そこに、オリーブオイルと塩を加えてみると、格段においしさがアップします。
オリーブオイルの風味やコクが、カリフラワーの甘みを引き立ててくれます。
生のまま薄切りにしてレタスなどと合わせてサラダにしたり、オリーブオイルベースのマリネ液でマリネしたり。
スライサーで薄くスライスして水にさらすと、さらにパリッとした食感になって、カルパッチョなどに合わせても面白いです。
カリフラワーのやさしい甘みを活かすなら、合わせるオイルは、辛みや苦みの少ない、まろやかなタイプがおすすめです。
肉や魚、粉チーズやハーブ類など、主張のある素材と一緒に使う場合は、風味が強めのオイルと合わせても良いと思います。
オリーブオイルで生からフライパンで焼くのもおすすめです。
小房に分けて、少し焦げ目がつく程度に焼けば、ほどよく食感が残って、香ばしさが加わり甘みが増します。
塩をふるだけで、十分おいしい副菜になりますし、ワインなどに合わせるヘルシーなおつまみにもなります。
<しっとりとゆでる・蒸す>
ゆでたり蒸したりすることで、しっとりとやさしい味わいになるのもまた魅力です。
ゆでるときの、ちょっとしたポイントです。小房に分けてゆで、湯切りをしたら、水にはとらず、熱いうちに塩をふり、そのまま冷ましてください。水にとると、水っぽくなってしまって、やさしい味わいや甘みが損なわれてしまいます。
蒸すときは、電子レンジを使って手軽に調理することも多いと思います。
その時は、蒸す前に小房に分けたカリフラワーにオリーブオイルをまぶしてから、ラップをして電子レンジ加熱すると、水分とうま味が逃げず、風味よく仕上がります。(分量の目安は、カリフラワー100gに対して、オリーブオイル小さじ1くらい。)
どちらの場合も、加熱時間によって食感が変わるので、お好みの具合をみて加熱してください。加熱しすぎると、ボロボロと崩れやすくなりますので注意です。
オリーブオイルと塩をかけるだけでもおいしいです。
下ごしらえとして活用して、ほかの素材も合わせてサラダやマリネ、炒めものにしてももちろん良いですね。
また、チキンスープなどのだしで、崩れるくらいやわらかく煮て、スープごとミキサーにかけ、塩で味をととのえれば、軽やかな印象のポタージュスープになります。豆乳や牛乳はお好みで。オリーブオイルとこしょうを風味づけに加えると、味に奥行きが出ておいしさがアップします。
生でも加熱をしてもOKという調理の幅や、クセの少ない味わいということから、合わせる食材の幅も広い、というカリフラワー。素材の特長を活かしてくれるオリーブオイルと合わせて、ぜひいろいろとお試しください♪