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夏が旬!南半球のオリーブオイル

オリーブオイル生産量の上位は、スペインやイタリアをはじめとした地中海沿岸諸国で、北半球に位置していますが、最近、南半球のオリーブオイルにも注目が集まっています。
北半球と南半球では、年間の気候が逆になりますので、収穫時期にも違いがあります。
今回は、その南半球のオリーブオイルについてお伝えしたいと思います。

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<南半球のオリーブオイル生産国について>

南半球のオリーブオイル生産国は、オーストラリア、ニュージーランド、南米のチリ、アルゼンチン、南アフリカなどです。
生産量の多い、スペインやイタリア産などのオイルに比べると、一般的に売られている物量は多くはないですが、最近は入手できるものが増えたように思います。

北半球でのオリーブの収穫・搾油の時期は、10月末~12月頃なのに対して、気候が逆になる南半球では、4月~6月頃となります。
収穫したて、搾りたてのオイルが、最も新鮮な味わい、香りを持っていますので、今の時期(7月初旬)は、南半球のオリーブオイルの旬と言えます。

収穫したてのオリーブオイルの、フレッシュな香りと風味がこの時期に味わえるのは嬉しいですね。
もし、この夏の時期に、今年の収穫・搾油の南半球のオリーブオイルに出会ったら、ぜひ試してみてください。


<「ノヴェッロ」・「ヌーボー」について>

オリーブオイルの「ノヴェッロ」、「ヌーボー」とは、
オリーブの収穫時期の搾りたてのオイルをすぐに瓶詰めして出荷された、その年の新物オイルのことを言います。南半球だけに限らず、北半球のものも共通です。

日本国内では、南半球、北半球それぞれの収穫時期に、空輸などで輸入されたものに出会うことができます。出回る時期の目安は、南半球のものは6月中くらいまで、北半球のものは11~12月くらいです。

私は先日、6月中旬ころに、南半球のオーストラリア産の搾りたての無濾過のオイルをいただくことができました。

搾っただけのオイルには、オリーブの実や種のこまかなかけらなど(澱)が残っていて、それを取り除かないものは、ノンフィルターのオイル、無濾過のオイル、と言われます。
「ノヴェッロ」、「ヌーボー」のオイルは、この無濾過の状態の、白濁した色合いのものが多く、私が先日いただいたオーストラリアのオイルもそうでした。

収穫時期に近いタイミングで味わえるオリーブオイルは、フレッシュなオリーブの香りや、苦みがや辛みがしっかりと感じられます。
ハーブや柑橘の酸味をきかせたサラダなどに、とても良く合うと思いますので、暑い夏の食卓にマッチしますね!

ただし、このノンフィルター(無濾過)のオイル、オリーブ本来の味わいや風味が楽しめるという魅力がありますが、少々注意が必要です。

無濾過のオイルに残っている澱には水分が含まれているので、日数が経過すると、その水分が酸化のリスクを高めることになります。長く保存するには向きません。
フレッシュな状態でいただくには、なるべく早く使うことをおすすめします。

旬の時期だけに入手できる貴重なオイル、ということで、もったいないと使わないでいると、せっかくのよい状態が変わってきてしまいます。
南半球の「ノヴェッロ」、「ヌーボー」は、夏の暑い時期に出回ることからも、温度の影響もさらに受けやすくなると思いますので、お手元にある方は、ぜひ、早めに、フレッシュな味わいのうちにお使いくださいね。



 

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